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Q&A
歯科矯正についての疑問にお答えします。

質問4◆矯正した歯は、もとにもどらないのですか?

どんなに上手く歯並びを治したとしてもこの後戻りの問題は治療後、常に可能性として存在します。この可能性を極限まで少なくするには正しい診断とそれに基づく治療計画が行われたかどうかが影響します。矯正した歯並びがもとに戻ろうとする (後戻りといいます)のは、歯を支えている歯周靭帯が前の歯の位置を記憶しているなどの要素もありますが、大きな要素としては歯並びが悪くなった根本の原因を矯正治療で、いかに消失させているかにかかわっています。
 
 不正咬合の大きな原因は上顎(うわあご)と下顎(したあご)の三次元的な位置関係の骨の歪みです。この歪みが大きいと顎変形症と呼ばれ外科的矯正治療の対象となりますが、歪みが小さくとも問題の性格には変わりがありません。この歪みが治療後どれだけ解消されているかで治療後の安定度は大きく左右されます。
 
 そのため、矯正治療単独で治療が可能かどうか、非抜歯治療か抜歯治療か抜歯治療ならどの部位の歯を抜くかなど詳細な診断が重要になってきます。矯正治療の失敗は治療テクニックの失敗というよりこの診断と治療方針の誤りが原因の場合が多いということなのです。

 診断を正確にするには診断を開始する前に、下顎の位置(顎関節の位置)を安定させる必要があります。下顎はぶら下がるような形で歯の部分と顎関節の部分で頭蓋(下顎より上の頭の部分)と接触しているわけですが、不正咬合の状態にある患者さんの場合においては生体の適応反応(上顎と下顎との三次元的な位置関係の不正が原因で噛めないために生体がなんとか噛めるように上下の歯同士の接触面積を増やそうとして発生した不正咬合の状態)が起こった後の現在の上下の歯が接触した位置をそのまま下顎の理想的な位置として捉えることはできません。一度上顎と下顎を切り離してスプリントと呼ばれる装置を用いて人工的にかみ合わせを理想的な状態にして顎の関節が落ち着く位置を探し出し、その状態での上下の顎の三次元的な位置関係を判断しなければならないわけです。
 
 そのためにはスプリントを一定期間装着させる必要があります。手間がかかってしまいますがいったん顎関節を理想的な位置にした後で上下の顎の三次元的な位置関係の歪みを診断し、その歪みを解消するには歯をどのような位置に動かすかを考えなければなりません。
 
 矯正治療は建物を建てる作業に似ています。土地(顎の関節)の調査をせずにいきなり建物をたてることは考えられません。まず地盤(顎の関節)を直してから建物(歯並び)を建てなければなりません。ピサの斜塔のようになってから地盤を直すのでは治療結果に限界があり完全なかみ合わせに治すには限界があります。そのため治療方針を決める前の診断が一番重要となってくるのです。

 正しく不正咬合の原因を取り除いたあとでは後戻りを防ぐには取り外しのできるリテーナー(当院では基本的に固定式のリテーナーは用いません。)で充分です。


 歯の裏からワイヤーと接着剤を用いて無理矢理後戻りを止めてしまうと、戻ろうとする要素があった場合に生体が戻りたいにもかかわらず戻れないので歯ぎしりが生じて歯を摩耗させてしまったり、顎関節の部分や歯周組織の部分で調和させよう(生体の均衡を保とう)としてその部分に良くない変化が生じる場合があります。ですから取り外しのできる装置を用います。

質問1
◆15歳位までに永久歯が生えそろうと言われていますが、それ以前に矯正治療を開始した方がいいのですか?
質問2
◆治療には痛みを伴うのですか?
質問3
◆矯正治療はどれくらいの期間行われるのですか?
質問4
◆矯正した歯は、もとにもどらないの?
質問5
◆顎の手術ってあるんですか?
質問6
◆歯を抜かなくても矯正できるのですか?
質問7
◆顎の大きさは遺伝子で決まるというのは本当ですか?
質問8
◆矯正治療では歯を抜かない方が良いですか?